日本でロシアのテレビを観るためには

ロシアは国土が広いためテレビ放送の送信には通信衛星が使われています。
アジア地区には東経80度、96.5度、103度、140度に静止衛星があって
モスクワからシベリア、沿海州、極東、カムチャッカ向けのテレビ放送が送信されています。
これらの衛星は比較的出力が高く日本もエリアに入っているので1.5mから1.8m程度の
大きさのパラボラアンテナで受信する事が出来ます。

これから私がどのようにしてロシアのテレビを観ているのかを紹介していきます。
私の住んでいる所は石川県金沢市の近郊です。 
アンテナの設置出来る場所と必要な機材、それにノウハウさえあればロシアだけでなく
世界のいろんな国々のテレビで自宅で楽しむ事が出来ます。


送信に使われる周波数帯

衛星からの電波はマイクロ波と呼ばれる非常に波長の短い電波で送信されています。
使われる周波数は2.5GHzのSバンド、3GHzのCバンド、11GHzのKuバンドの3つですが
3GHzのCバンドは国際間の通信など広範囲な地域を対象とした通信・放送に使われます。
アンテナやフィードフォンなどの機材が大きくなりますが雨や雪などの気象の影響をほとんど受けません。
11GHzのKuバンドは日本のBSやCS放送に使われていて受信エリアがかなり狭くなります。
私が受信している衛星からの電波は3GHzのCバンドです。 
これから紹介する受信機材は全てCバンドでの事となります。


パラボラアンテナ

パラボラアンテナは衛星からの電波を受けて焦点に集める役割をします。
焦点にはフィードホンとLNBがあります。

現在、1.5mのパラボラアンテナ2つと1.8mのパラボラアンテナが1つ置いてあります。
東経140度のExpress-AM3の受信に使っている1.5mはベランダに設置しています。
東経96.5度のExpress-AM33の受信に使っている1.5mと東経80度のExpress-MD1
の受信に使っている1.8mはアパートの大家さんの許可を得てベランダとブロック塀の間のスペースに置かせて貰ってます。
3つのパラボラアンテナは受信する衛星を固定しているので据え置きタイプの物を使っています。


フィードホン

パラボラアンテナの焦点に取り付けて受けた電波をLNBへ送り役目をします。
ロシアの衛星のCバンドでの送信は円偏波なので誘電体を使用します。


LNB

LNBとはローノイズ・ブロック・コンバーターと呼ばれるものです。
フィードホンから送られてきた3GHz帯の電波を増幅して同軸ケーブルでの減衰が少ない1GHz帯へ変換します。
かつてはLNBはLNA(ローノイズ・アンプ)とダウン・コンバーターが別々でしたが20年程前から
これらが一体化したLNBが使われています。
受信する周波数帯によって使用するLNBは異なります。
Cバンド帯の受信には局発5150のものを使用します。

最近ではフィードホンとLNBが一体化したLNBFが販売されていてとても便利です。


チューナー

デジタルIRDとも呼ばれています。
ロシアの通信衛星も含め受信にはDVB方式対応の受信機を使用します。
既に各衛星のトランスポンダーのデータが入力されているものもありますが
基本的には自分で入力します。
受信に必要なデータは
・周波数
・偏波
・シンボルレート
・圧縮率
です。

Express-AM33受信用のTopfield TF4100fi

Topfield TF4100fiの設定画面

Express-AM33 テレカナル・クリィトゥーラ(ロシア文化テレビ) ドゥブリ2

Express-AM33 7TB

Express-AM33 サンクト・ペテルブルク第5チャンネル

Express-AM3受信用のDREAM BOX DM500-SとPALCOM SDR-1000R

Express-AM3 テレカナル・クリィトゥーラ(ロシア文化テレビ) ドゥブリ1

Express-AM3 HTB(ロシア独立テレビ)

Express-AM3 サンクト・ペテルブルク第5チャンネル


簡易スペアナ

衛星からの電波を相対的に確認する事が出来るためパラボラアンテナの方向合わせに威力を発揮します。
アナログでの送信が主流だった時は画面を見ながらで良かったのですが現在では
そのほとんどがデジタルでの送信なので簡易スペアナは必需品です。

PALCOM SE-50

Express-AM3 右円偏波

Express-AM33 右円偏波


カラー方式変換機

テレビのカラー方式はアメリカや日本で使われているNTSC方式
イギリス、ドイツ、中国などで使われているPAL方式
フランスやロシア、サウジアラビアなどで使われているSECAM方式の3つです。
かつてロシアの衛星でアナログでの送信が行われていた時はSECAM方式が使われていましたが
デジタルでの送信になってからはPAL方式が使われています。
それぞれのカラー方式に互換性はなくPAL方式の映像をNTSC方式のテレビで見る事はもちろん
DVDレコーダーも使う事が出来ません。 そのためカラー方式を変換する必要があります。
チューナーにPAL方式からNTSC方式への簡易機能がついているものがありますが
どうしても人の動きとかがカクカクしていてカラー方式変換機を使用したほうが良いかと思います。

AnySat CMD-2000J


モニター

カラー変換機がある場合は日本のテレビで見る事が出来ます。
PAL方式に対応しているマルチタイプのモニターで見る事をお薦めします。
色合いが全然違います。 以前はSONYのツーリスト・モデルのマルチ対応テレビを
使っていましたが最近壊れてしまったためつい先日、DELLのUltrasharp 2001FPの
中古品を1万5千円で購入してこれでPAL方式の映像を見ています。
野外でのアンテナ調整用にはAVOXの7インチTFT液晶テレビを使っています。
以前、家電量販店で9千円位で買った物ですがその時はPAL方式に対応している事を知らず
家へ帰って来てから何気なくチューナーからの映像を直接入力したらカラーでぱっちり映ったのには
びっくりしました。 

DELL Ultrasharp 2001FP

AVOX JJV-070W


HDD/DVDレコーダー

昨年の秋まではPAL方式をNTSC方式へ変換してから録画していましたが
現在は海外仕様のHDD/DVDレコーダーを使ってPAL方式のまま録画しています。
但しカラー変換機能は付いていないので日本のテレビで見る場合はカラー変換機を使わなければなりません。

PIONEER DVR-340H(残念ながら製造中止)


受信機材の購入

Yahooオークションではパラボラアンテナ、LNBF、チューナーなど
海外衛星の受信に必要な機材のほとんどを揃える事が出来ます。
私も結構利用させて貰っています。
値段もかなり手ごろですしトラブルは一度もないです。
↓こちらのリンクをクリックすれば出品されている機材をご覧いただけます。

海外衛星


テレカナル・クリィトゥーラ(ロシア文化テレビ)録画リスト

2001年(平成13年)録画リスト
2002年(平成14年)録画リスト
2003年(平成15年)録画リスト
2004年(平成16年)録画リスト
2005年(平成17年)録画リスト
2006年(平成18年)録画リスト
2007年(平成19年)録画リスト
2008年(平成20年)録画リスト
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2010年(平成22年)録画リスト
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